みかんがみっかんない

無力なアタシの、不甲斐ない毎日。

幸せは誰かがきっと運んでくれると信じてる女子会2

 
 
4月某日。
私たちは大阪城公園に集合していた。
 
 
「おしりぷりぷりやな~」
「私おしり硬いねん~」
「触らせて触らせて~、うわほんまや硬い」
「硬いのは老化やで」
「」
 
夜桜女子会である。
 
儚くも咲き誇る桜を楽しむべく、私たちはコンビニで酒とつまみを購入し夜の大阪城を徘徊していた
が、しかしまったく咲いていない。見渡す限りの蕾。
屋台も出ていない。
 
「どこ座る?」
「トイレの近くがいい」
「もう大阪城まで行くんめんどいしここでいいやん」
「どうせ咲いてへんし、もう寒いしお腹空いた」
 
そしてブルーシートを敷き、まだまだ寒いのにあえて夜の公園でお酒を飲むだけの会がスタートした。
 
あまりに辺りが暗すぎるので、iphoneのライト機能で手元を照らす。
傍から見たら、まるでこっくりさんをしているかのよう。
 
こっくりさんこっくりさん、いつ結婚できますか・・・
こっくりさんも引くくらいに湿っぽくて重い問いかけである。
 
 
「おっタンの燻製あるやん!ナイス!」
「あっあんたタレついてるとこ全部もってったやろ!!!」
「お菓子焼いてきたしみんな食べて~」
「やば女子力やん!男にアピールしていきたいとこやな」
「アピールする男がおらんねん」
 
お腹が空いていた私たちは黙々と酒を飲み、つまみを食べ、そしてふいに誰かが言う。
 
「寒い。なんか温まる話しよ」
 
 
 
「」
 
 
 
「誰もなんもないんかい」
「あるわけないやろ」
 
 
4月に入ったというのに、この日の気温は10℃を切っており、春の装いだった私たちは凍えていた。
この蕾の桜たちは、まるで私たちのようだね・・・。
 
 
「あ~後ろから抱きしめられたい」
「1番最後に抱きしめられたん、いつ?」
「え・・・・・・・・・3年前・・・・・・・・・」
「てかこのチー鱈、中身少な!!!」
「これで400円とかぼったくりやん!」
 
20代も半ばに差し掛かると、恋愛をするうえで「結婚」という文字が頭をチラつくわけで。
私たちが恋活をする目的も、彼氏が欲しいからというより結婚がしたいから。
つまり事実上は恋活と称しているが、実質婚活なのである。
 
そうなれば、結婚が考えられない相手とダラダラ付き合っている暇など私たちにはなく、選り好んでいるうちに1年、2年、3年・・・と着々と歳を重ねていった。
 
 
が、今から思うと、どうせ独り身の3年間を過ごすなら半年とか1年とかで別れてしまっても、ちょくちょく彼氏がいたほうがよかったのではないだろうか・・・
 
なんもない3年より、なんかある3年のほうが・・・など今更言ったところで、
「もう本気で遊んでられへん」
「もうそろそろほんまに結婚できる彼氏つくりたい」
どんどん後に引けなくなっているから、本当に恐ろしい。
 
何度も言うが、私たちはもう2✕歳。
20代半ばの、アラサーに近いほう。
 
「え、てかもし仮に彼氏できたとして、鉄のパンツはいてることはカミングアウトするん?」
「それな~課題やねん~、黙っとくかカミングアウトするか・・・
「彼氏いたことはないのに、鉄のパンツを脱いだ私はどうしたらいいん?」
「それは絶対黙り通せ!!!!!」
 
 
「あ~、しっぴしたい」
「しっぴ?って何?」
「え、おし〇このことやん」
「ほな、う〇こは?」
「うんぴ」
「オナラは?」
「おなっぴ」
「・・・ちょ、なんかそれあかん!あかん感じのやつ!!」
「やばいやばい、ほな、へっぴにしよ」
 
私たちは明るい。
明るくて、ノリがよくて、ふつうに働いていて、それぞれ今時な感じにお洒落もしていて、友達はみんな愉快で楽しい。
でも、恋愛だけがいつもうまくいかない。
お先は真っ暗。
 
「和式トイレでしっぴしてる時、どこ見てる?」
「え~、別にどこも~」
「私は・・・、実はしっぴの行方を見てるねん」
「あほちゃう!!!」
「え、私も見てる見てる!しっぴの行方!」
 
 
そして安い缶チューハイをたらふく飲み、夜の春風で芯まで冷えた私たちはカフェへ移動することになった。
 
ケーキが美味しい、お洒落なカフェ。
男性にお洒落なカフェに連れて行ってもらえない私たちは、自分たちでお洒落なお店を見つけることが上手になった。
 
「あ~寒いとこから暖かいとこに入ったら、急に寂しくなってきたぁ~」
「わかる~寂しい~」
「ちゅーしたい~」
「みんな、幸せなろなぁぁぁああ」
 
 
 
 
続く。