みかんがみっかんない

無力なアタシの、不甲斐ない毎日。

ダンディなおじちゃんに洋食を教わりたい

 

私は情緒不安定なので、たびたび大地に還りたいと思うことがある。

それはつまり、今はなんだか誰にも優しくできないといった類の単なる不機嫌だけど、どうしようもない時がある。

そういうとき、発散方法のひとつとして「料理」がある。

 

6月某日。

眠れない夜があった。どうにもこうにも、眠気が来る気配がまったくない。

誰かに会って話したい、とも思わない。

ニートで可哀想な自分を見られるのが恥ずかしくて、友達にも会いたくない。

 

私はいそいそとキッチンに立った。

冷蔵庫を開け、ぎゅうぎゅうに押し込まれた食材を確認。そして無我夢中で料理を開始した。

 

チキンのトマト煮、牛スジと筍煮、味玉子、タルタルソース、プリン。

なんともまあ統一感のまったくないメニューである。

 

が、

うんんまそうなニンニクやショウガやオリーブ油やトマトの匂いがキッチンに充満する。

そうだ、チキンと牛スジを柔らかくするために、ビールを入れよう。

 

冷蔵庫にストックしてあったハイネケンを開封する。

 

プシッ

トゥットゥットゥットゥッ…

 

シュワワワワと、アルコールが静かに沸騰されていく。

3分の2くらい余ったので、つまみ食いをしながらグビッとイク。

く〜〜、キンッキンに冷えてやがるぜぇぇぇええええ!!!!最高!!!!

チキンもホロホロ!!!最高!!!!

タルタルソースはやっぱ卵とタマネギたっぷりの手作りが美味しいよな!!!最高!!!

 

ビール最高!!!!!!!

 

そうこうしているうちに料理達は煮えたぎり、丁寧にタッパにつめ、ハイネケンの缶を胸に抱き眠りにつく。

寝酒は安眠を妨げる。

 

空を飛ぶ夢をみた。

空を飛ぶ、というより空を泳ぐ、という感じで、泳げない私は空を飛ぶのも下手。

空中でもがいているうちに敵に捕らえられ、戦国時代にタイムスリップさせられ、頭をちょんまげにさせられるというような夢だった。

 

 

翌日。

派遣の登録会へ出向く。

都会には、足首をチラ見せしたお洒落メガネの髭おじさんが、あいふぉーんで電話をしていて気負いする。

仕事もオンナもテキパキこなしてそうだ。

 

そして登録会にて、

「大人しすぎずガツガツしすぎず、普通に明るくて普通にハキハキしてらっしゃいますね」

などと言われ、嬉しくも悲しくもなんともない気持ちになる。

手応えもないまま、のらりくらりと帰宅。

 

 

そうだ、昨夜作り散らかした牛スジを食べよう。一晩寝かせて、うまいぞ。

 

ひととおり料理を温めたあと、冷凍庫を開け、白米のストックを切らしていることに気づく。

最悪だ。

白米のない牛スジなんて、笑うことのないサンタのよう、夏休みのない8月のようじゃないか!!!!!!!(なんでもないや/RADWIMPS

 

と、いうわけでコンビニへダッシュし、酒を購入。

連日の乱酒でむくんでいたので、今日は休肝日の予定だったけど仕方がない。だって白米がないんだもの。

 

f:id:f_____min:20170613192032j:image

*余り物の玉ねぎスープ

*プリンの余りの卵白で作ったオムレツとタルタルソース

*牛スジ

女子力が低いので、盛り付けは面倒。

 

 

ウマーーーーーーーー。🐴

牛スジ柔らか!ホロホロ!ウマッ🐴

なんとも家庭的なニートである。

あたし、料理ウマッ🐴と自画自賛しながらひとりで酔っ払う。

25歳の独身は、どんどんひとり上手になる。

 

過去記事でも書いたように、こういうとき一緒に呑んでくれる親父の出張ホストを是非利用したい。

http://www.shikoymd.com/entry/2017/04/24/205047

 

「馬鹿野郎!!」とか取って付けたようなセリフで叱られて、そしてどさくさに紛れて間違いたい。

それから、案外おじちゃんは料理がうまくて、どうにもこうにもビールや焼酎や日本酒にあうおかずばかり作ってしまう私に、イタリアンやフレンチを教わりたい。

 

「こないだジェノベーゼパスタ作ったら超しょっぱかったんですよ〜」

「馬鹿野郎、パスタはニンニクと塩加減が命なんだ」

とか言いながらふたりでシャンパンで酔っ払って、そしてやっぱりどさくさに紛れて間違いたい。

 

ダンディなおじちゃんに洋食を教わった私は、ダンディなおじちゃんに洋食にされる。

意味がわからない。

人は孤独をこじらせると、意味不明をこくようだ。

だけど平和ボケしてつまらない人間になるくらいなら、ちょっとさみしいくらいが心地よい。

 

そんなことを思う、ニート末期の山田であった。